2020年2月28日金曜日

宇多田ヒカル - Deep River


 点と点をつなぐように 線を描く指がなぞるのは 私の来た道それとも行く先 線と線を結ぶ二人 やがてみんな海に辿り着き ひとつになるから 怖くないけれど いくつもの河を流れ わけも聞かずに 與えられた名前とともに 全てを受け入れるなんて しなくていいよ 私たちの痛みが今 飛び立った 剣と剣がぶつかり合う音を 知る為に託された剣じゃないよ そんな矛盾で誰を守れるの 何度も姿を変えて 私の前に舞い降りたあなたを 今日は探してる どこでも受け入れられようと しないでいいよ 自分らしさというツルギを皆授かった 時には流れを変えて 何も持たずに 與えられた名前とともに 全てを受け入れるなんて しなくていいよ 潮風に向かい鳥たちが今飛び立った

※2002年6月19日、宇多田ヒカルの3rdアルバム「DEEP RIVER]がリリース。表題の「DEEP RIVER]は、遠藤周作の小説『深い河』にインスパイアされたようです。クリスチャンである主人公が、本場のヨーロッパの教会に行くも、日本人の自分の感性と合わずに傷ついてインダス川ほとりで死に行く人のお世話をすることになる、そんな話です。遠藤周作自身、死んだ時に棺桶の中に入れてくれと頼んだ2冊のうちの1冊です。
この教会という組織に合わない人たちがいました。ヘルマン・ヘッセもそんな孤独を表現したドイツの作家でした。あの画家ゴッホも独自の純粋さゆえ草木にも神を見る~日本人にも共感できるそんな宗教観を持ってました。ゴッホにとって、あの糸杉が教会だったのです。

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